(新しい)置き場

ごそごそしています

地下謎への招待状2018体験記〜読めない英語で読むんだぜ〜


おことわり:この記事は東京メトロの広告記事ではありません!!
あと謎に関する記述は一切ありませんのでこれから謎解きを楽しむかたも安心してお読みください!



謎との出会い

通勤で東京メトロを使っているのだが、ずいぶん前、なんだかミステリアスなビジュアルのイベントポスターを見かけた。
「地下謎への招待状」、謎解きイベントだという。

謎解き、ちょっと前からよく目にしますよね。
謎、言ってみれば難易度の高いパズル的な問題を解いていくゲーム。
それを、東京メトロを駆使して楽しむのだという。ふむ、なんだか面白そうだぞ。

と思っていたら、うっかり期間が過ぎてしまっていた。残念〜

と思っていたら、なんだかまた始まったようだぞ。前見たようなミステリアスなビジュアルのポスターがまた貼られ始めている。

f:id:miyanishinoaya:20200127133356j:plain


よし、ちょうど休みだし、やってみるか!!



謎の始まり

と勇み出かけた秋晴れの10月8日、世の中は三連休の最終日。謎解きキット購入に向かう途中に衝撃のツイートを目にする。
「本日分の販売は終了しました」…!
時刻はまだ12時ちょっと過ぎ。このイベントの人気を甘く見ていたことを反省した。

せっかくやる気になっていたのにな〜
天気のいい休日の昼過ぎに途方にくれる私と友人。じゃあ行き先を変更して…と話し合いつつも、後ろ髪を引かれる思い。
そうだ…!
もしかしたらアレならまだあるかも…!

と、新宿駅の謎解きキット売り場に行って手に入れたのがこちら。

f:id:miyanishinoaya:20200127133410j:plain


はい。
英語バージョンです。

パッケージから中身からすべてが英語で書かれた「英語バージョン」だ!

f:id:miyanishinoaya:20200127133422j:plain


どこにも日本語がない。
しかし私たちは、たいして英語が得意ではない二人!
その上、この手の「体験型謎解き」挑戦が初めて!
さらにこの直後、いきなり都営大江戸線に向かうという失態!!(東京メトロじゃないから謎解きキットに付属の24時間券が使えないんだよ!)
どうなる、この謎解き!!
衝撃の、謎が謎を呼ぶ展開に?!



免責事項

「英語、苦手!」にはさまざまなレベルがあると思う。
恐らく、私の「英語、苦手!」と、これをお読みのあなたの「英語、苦手!」は違うだろう。
あるいは、「英語、得意!」という方が読んでおられるかもしれない。
各自、自分の苦手な言語の苦手レベルを想定して読み進めていただければと思う。
そして、この記事を読んで「自分も英語バージョンでやってみよう!」と思ったあなたが実際にやってみて「ちょー簡単すぎて全然面白くなかった、宮西野責任とれ」みたいなことは言わないでくれよな!それはあなたが宮西野よりも英語が出来るお人であった、という証明なだけで私には一切責任はないのだ!



読めない英語で読むんだぜ

それにしても、初めての謎解きが英語だなんてね。
日本語で挑戦しても難しそうだっていうのに。

というか実際、練習問題として用意されている謎は私にはけっこう難しかった。
いや、そもそもそれを解く方法とか問題の考え方みたいなことは一切説明がない場合が多いので、実は「謎そのものを解くのには日本語だろうと英語だろうと影響ないんじゃない?」なんて思っていたのだ。
始めるまでは。

でも、実際やってみたら、脳が疲れること疲れること!

最初は軽い気持ちで「我々にはスマホがある!」と思っていた。
わからない単語や文章なんて、スマホで訳しながら読めばいいじゃん。我々は21世紀に生きているのだ。
しかし、そんなにうまくいかない。
様々なアプリやサイトの翻訳技術が向上したとはいえ、謎解きという特殊な状況下、やや婉曲表現になっていたり主語がぼやかされていたりして、それをそのまま翻訳しても意味が通じない。

それでもスマホ翻訳に頼るしかないので、頼って、がんばって読む。
単語単語はかろうじてわかるけど、文章になると読解力が追いつかない。
熟語?慣用句?ナチュラル表現?ええい、知らぬわ!
想像力で補いながら、友人とあーでもないこーでもないといいながら謎を解く。
いや、謎を解く前に一旦、英語の解読を試みる。完全にはわからないから想像力で補う。
それを踏まえ、やっと本体の謎に挑む。
よくわからない…もしかして英語の解読が間違ってた?
もう一度、英語を読んでみる。想像力と共に。
うーん…謎は深まる。
の繰り返し。

謎の前に、英語という暗号を解読する。
それが今回の私たちの遊び方となった。

なんだこれ、無駄に盛り上がって楽しいぞ!

結論から言うと、7時間20分かけて全ての謎を解いて感動のエンディングを迎えることができた。
日本語だったらもっと短時間で解けたのだろうか?
もしからしたら解けたかもしれない。解けなかったかもしれない。
この際それは、どっちでもいい。
ただ言えることは、普段とちがう頭の使い方をして、はちゃめちゃに面白かったということだ!


こんな面白でした

なにを面白く感じたのか自身に問うてみました。

●普段行かない場所に行くことができる

普段から東京メトロを使っているけど、通勤途中の決まった駅と駅の間だけ。
だから名前を聞いたことがあっても降りたことがない駅なんてたくさんある。
でも、謎を解くと次の目的地が示され、そこに行かなくてはならないので、自分の意思でなくても行かざるを得ない。
移動しながら、「謎に振り回されている」と思った。心地よい振り回され方だった。

あと、クリアしてから改めて自分の移動経路を確かめてみたら、かなりの広範囲にわたっていた。東京の地理にそれほど詳しくない私は駅の名前からイメージする場所と実際の場所がかみ合わないことがあるので、わーけっこう動き回ったな、と驚いた。
予想以上に歩くから歩きやすい靴がおすすめ。

●景色が変わる

謎解きの中で指示されたから、という理由で普段行かない出口に向かったり、いつもだったら注目しないような道端のものを目指したりするのは、普段からあるのに見ていないものが急に実体を持って視界に飛び込んでくるのと同じじゃないかと感じた。これはingressでも思ったけど、体感として周囲を認識することになるからちょっとぞくぞくする。

あと、手元にある謎解きキットが隅から隅まで英語だった影響なのか、駅なか街なかで視界に入ってくるものでもついつい英語を追うようになってしまった。
駅のエスカレーターの手すりでも。これ、英語表記があるなんて今まで気付かなかったんだけど!

f:id:miyanishinoaya:20200127133441j:plain



●妙な親近感

うろうろ移動していると、同じ謎解きキットを持った人たちとすれ違ったり合流したりする。見知らぬ誰かだけど、同じ謎をかかえて東京を歩き回っているのかと思うと親近感が湧く。
今私たちが謎解きをしていることを知らない人たちにとっては、私たちはただの通行人。でも今謎を解いているよ!という仲間意識というか、特別感というか。
たぶん、ポケモンGOのために公園に集まったりしている人たちにも同じ気持ちをちょっとわかってもらえると思う。
ある駅に降り立って、近くのカフェで謎を解こうとしたら隣の席の人も同じキットを持って頭をひねっていた、とかも、なかなか良いものでした。ただその子たちが「わかったー!!」と言い出したときには耳を塞いだけど。

あ、あと某駅前で悩んでいたら仕事帰り風の男性に「僕も去年やったんですよー、最後の謎までたどり着けなくてやめちゃいましたけどー」って話しかけられた。諦めておきながら話しかけてくるとはなかなかのお人じゃと思ったけど、彼も私たちに親近感を持ったのだろう。


●暗号を解読してから謎を解く

英語バージョンは、私たちにとっては暗号と同じだった。
謎解きがお好きな方には謎の上乗せとなるのでいいかもよ。英語が得意な人の場合はわかりません。
もし英語が得意な人なら、意中の方とのデートで英語バージョンの謎解きで遊ぶことでインテリジェンスのアピールができるかもしれませんが責任は持ちません。

そういえば中学生の頃、一瞬、仲間内で自作の暗号で手紙を書いて回すことが流行ったな。暗号そのものを自分で考え、それで手紙を書いて、友達に渡す。受け取った友達は暗号を解いて、手紙を読み、また自分で暗号を作って返事を書く。かなり高度な遊びだったのではないか?なぜそんなことが出来たのか、今では中学生の頭脳に感服するしかない。


●謎が解けたときの爽快感

謎の答えがわかった!!!ときの爽快感、たまりませんね!
難しすぎてヒントをちょいちょい見てしまったけど、それでも「解けた!!!!!」ときの歓喜
周りの人が悩んでいるときに先に解いた!という優越感もやっぱりありますよね、正直。
もちろん自分達より先に謎を解いてその場を立ち去っていく人を尊敬の眼差しで見送ることのほうが多かったけど!

あと、「私たちは英語でやってるから!!より難しいやつだから!!」という、スタートが遅かった(ので日本語バージョンが買えなかった)ことをポジティブにとらえて優越感に浸る、という、そこらへんの自意識とかとの取っ組み合いも面白うございました。別に偉くはないぜ!むしろ早起きできなかった証だぜ!



写真がないことについて

で、この楽しさを記事に書いて広めねば!!と思ったのだけど、いかんせん題材が題材なので、写真が全然載せられない。
もちろん謎の内容については一切触れないつもりでした、最初から。
だから「ランチはこのラーメン食べたよ!」とか「途中のカフェで休憩しながら謎解き!」とかのつもりで、ラーメンやらコーヒーやらの写真を撮っておいたんです。
でも、それすらも載せてはダメなんだって気付きました。危なかった〜

東京メトロの謎解きだから、たぶん東京メトロを使うんだろうなってことはおわかりいただけると思うのですが、
そのうちのどの駅に降り立つのか、も、謎のひとつなんですよね。
だから、ラーメンやらコーヒーやらの写真で「これは○○のラーメンだから…○○駅が舞台のひとつか!!」なんて特定されてしまったら、東京メトロさんに、というかこれから謎解きを楽しもうという人たちに申し訳が立たない!
ということで写真はありません。

19万人に嫉妬

今調べてみたら、どうやらこの「地下謎への招待状」は2014年の秋が最初の開催だったみたい。
私が記憶しているのはオレンジ色っぽいポスターだったから、2017年の10月から1月にやっていたものを目にしていたんですね。
えーちょっと、こんな面白いものに数年気付いてなかったなんて悔しい!
しかも今年のポスターには「19万人が夢中になった」、と書いてあるから、私以外に既に19万人もの人がこんな楽しい遊びをしてたのか!むきー!!(嫉妬)

気になる文房具

謎解きキットの中身はもちろんここでは明かさないけど、びっくりしたのがこの鉛筆。

f:id:miyanishinoaya:20200127133456j:plain


よく、アンケートかなんかで一緒にくっついてくるような簡易鉛筆。
消しゴムとキャップがついてるんですよ!!!なんという進化!!!




ということで、ずいぶん楽しく遊ばせてもらった「地下謎への招待状2018」。謎解きキットは英語でも2200円でした。
もしこれを読んで自分もやってみたい!と思った方は、ちゃんと公式サイトを確認してから遊びに行ってくださいね〜。あと公式ツイッターも見ておくと、駅ごとの売り切れ情報とかすぐわかるからいいかも!(実際わたしもツイッターで知ったし)

年齢制限もないし一人でも複数名でも楽しめるけど、おすすめは気心の知れた友達と挑戦すること!今回がそうだったのだけど、疲れで険悪になったりもせず、英語レベルも一緒くらいで同じようにげらげら笑いながら遊べたのはとても良かった。どうか皆さんにも楽しい時間を過ごしていただきたいよ!

尚、最初にも書きましたがこの記事は東京メトロの広告記事ではありませんので!東京メトロさんもSCRAPさん(今回の謎を作った人々)も一切関係ありません!ただ「楽しかった!!」ということを書きたかったんです!!

リンク張っておきまーす
「地下謎への招待状2018」公式サイト
「地下謎への招待状」公式Twitter