(新しい)置き場

ごそごそしています

北海道博物館の年パスを買った

 

北海道に移住しまして

 

ご挨拶として
北海道博物館に行ったのだった。

挨拶と言っても知り合いが勤めているわけではなく
完全に気持ちの問題。

 

「あんまり北海道サンのこと知らないまま
ただ好きというだけで移住してきてしまいましたが
これから精一杯がんばりますので
皆様どうぞよろしくお願いいたします!」

という、着任の挨拶みたいな感じ。伝われ。

 

関東で長く暮らしていた私は
北海道には旅行でくるくらいで
しかもそれは限られた地域で、短時間で

あまりにも知らなすぎるのだ、
北海道のことを。

だからこれからは知っていくぞ!という気持ちが
わたしを北海道博物館に向かわせたのである。

 

 

 

 

ともあれ、こうして北海道博物館前のバス停に降り立ったのだが

あまりにも博物館である

まぁデカい。デカいよ。
さすが北海道。でっかいどう。

 

茶色い煉瓦のザ・博物館という佇まいに高揚しながら入館。

 

チケット売場でさっそく年間パスポートを購入する。

 

いきなり年パス

たいした下調べもしないまま訪れた、はじめての北海道博物館。
年パス買うほど、見るものあるの?

と思うなかれ。
もうこれはね、あります。あるんです。

というか、興味のある場所やテーマの博物館が近くにあるなら
年パス買ったほうがいいよ絶対。

 

これは大阪の国立民族学博物館みんぱく)や
千葉県佐倉市国立歴史民俗博物館(れきみん)や
上野の国立科学博物館(かはく)で身をもって学んだこと。

 

miyanishinoaya.hateblo.jp

 

みんぱくは大阪旅行のついでに寄った程度じゃ見きれなかった。
れきみんには2回行ったけど見きれなかった。
かはくも1回じゃ当然見きれなかった。

 

いま北海道にきて、偶然にもこの博物館に
通いやすい場所に住むことになったのだから
これはもう、通う。通います。

わたしが北海道について知らないことが多すぎるから。
それをわかっているからこそ、
年パスを買うべきなのだ。

(4月から入館料がちょっと値上がりして、年パスも値上がりするとのことで
じゃあいいタイミングだし3月の今のうちに買っちゃえ!というのも背中を押しましたよ、正直)

 

子どもの頃は「博物館」て
「薄暗い部屋に古いものがたくさん飾られていて
あんまり興味ないけど、たぶん大切なものなんだろうなぁ」

という程度の認識だった。

それが、大人になってずいぶん変ったわね私。

 

そんなわけで年パスを手にし
鼻息荒く展示室へ入室

 

いきなり2体の恐竜の化石が迎えてくれたり
北海道という大地の成り立ちとか
気候変動を示す植物の化石とか
大陸との交流を表す化石とかで

まずは北海道のスケール感と、長い長い歴史とを実感。

 

でも知ってるの私、
ここはまだひとつめのテーマ展示室。
チケット売場でもらった館内案内には
展示室は5つあると書かれている。

すべての展示をこのペースで
じっくりゆっくり、隅から隅まで
時間をかけて見ていたら
たぶん日が暮れる。
なんなら春が来る。季節が巡る。

 

そう、ここで活きてくるのが
年パスを入手したという心の余裕である!(ドヤっ!)

 

今日のところは全体をざっと見て回るだけにして
また次に来た時にじっくり見ればいい!
そうだそうしよう!

 

第1テーマ:北海道120万年物語

という決意も揺らぐような
魅惑の展示物の数々。

 

人びとのいのり
いのり

個人的に興味のある、「いのり」に関する出土品には足が止まるし

 

民族のうごき

横向き

見慣れない向きで描かれた地図には見とれちゃうし

 

交易品

目を奪う品々

アイヌ民族から和人への交易品は自然の恵みにほれぼれするし

 

もう、沼なのである。

 

第3テーマ:北海道らしさの秘密

2階の展示室には

鍬バリエーション

鍬のバリエーション

開拓時代の鍬。
日本のあちこちで、その地の土の質に合わせて使われていた鍬。日本各地から開拓のために人々が集まったので、いまここにさまざまな形の鍬があるという。

なにそれ、そういう話めっっっちゃ好き…!!

 

大正時代の列車内

列車内

大正時代の列車内のようす。音も流れる。
雑多な雰囲気の電車の、揺れや籠った空気まで伝わってくるかのよう。

 

四季の民俗

まつりなど

暮らしに根付いた季節ごとのまつりや行事。

 

ストーブ

部屋をあたためるためのストーブ。
北海道に来てから、暖房器具の強力さに驚愕していたので
これには本当にひれ伏すしかない。
ありがとう昔の人たち、あたたかさを追求してくれたおかげで私いま快適です…!

 

鍋だって展示物

食文化に関しては

すてきなデザイン…!

使い込まれた鍋とともに


展示用に作られたんじゃなくて、本当に、本当の生活で使われていたもの。
この先も永久にこのまま残って、北海道の食生活の証人として存在し続けてほしい。

特別展:森のちゃれんが宝箱

ここまでで入館から2時間半経っている。

展示物を見て説明を読んで、理解したりできなかったりして、納得したり驚愕したり憤慨したりと頭と感情が活発に動いてそろそろ疲れてきている。

 

「第3テーマ:わたしたちの時代へ」と「第4テーマ:生き物たちの北海道」はかなり駆け足で通過し(年パスの強み)、

 

さて次は、特別展。
これは会期終了が近いので、今日見ておきたかったのだ。

 

宝箱

スタッフ一押しの収蔵資料や博物館活動を紹介する展覧会、というサブタイトル。

 

え、そんなの絶対面白いじゃん、と
どこかでポスターを目にしたのか、SNSで見たのか?

きっかけは定かではないのだが
とにかく今日ここを訪れた理由のひとつが、この企画展だった。

 

第21回企画テーマ展「森のちゃれんが宝箱 -スタッフ一押しの収蔵資料や博物館活動を紹介する展覧会、いや、展乱会!?-」 – 北海道博物館

※この企画展示は4月7日まで

 

ひろびろ~

いままで見てきた総合展とはうってかわって、展示物の数は少なめ。
じゃっかん寂し気にも見えるこのガラスケースに
実はすごい熱意が充満しているのであった。

 

国鉄の点検ハンマー

なんかついてるな

博物館の展示品ではあまり見たことのない、手書きの札がついている。
キャプションを読むと、寄贈者が書いた説明のようだ。
説明書き、よく見るとなにかの裏紙を使っているらしく、印字された文字が透けて見える。
なんだろう、そこらへんにあった新聞の折り込み広告とかに書いたのかな。
自分が仕事で長年愛用してきたもののことを、どうしても伝えたかったのだろう。
そういうことも含めて、愛おしい。

拓銀の銘板

聞いたことあるな

北海道拓殖銀行の銘板。
生活に密着していたのだろうな。
働いていた人もたくさんいただろうな。
北海道の景色のひとつだったんだろうな。

 

店先のラジコン飛行機

あの店にあったんだって

狸小路の「あの店」にあったという飛行機。
わたしはなんのことやらさっぱりわからないけれど
きっと「あ!あの店の!」と分かる人はたくさんいるのだろう。
(この記事を読んでくれた人のなかにも、そういう人がいると嬉しいな)

 

そういうものを、収蔵してくれてありがとう。

 

素敵なタイルと説明パネル(たぶん早口)

展示品だけでなく

これはいろいろなタイルが展示されているのだけれど
私が気に入ったのは展示品だけでなく、
ガラスケースの上にある説明パネルも。

 

恐らくだけど、この説明パネルも
このガラスケースを担当した学芸員さんが作ってますよね?

 

その労力というか、
「この品みて!素敵でしょ?!詳しく説明するね!!」(早口)
という熱意が伝わってきて
笑顔になってしまった。

トラバサミと説明パネル(たぶん早口)

これも

こちら、トラバサミの紹介も同様。
吹き出し型に切り抜いたり、丸く切ったり
QRコードを添えたりと
トラバサミへの愛がさく裂している。

たぶんだけど、外注じゃないでしょ。
事務室のプリンタで印刷して、ハレパネに貼って切ってるでしょ。

推しの良さを布教したい気持ちがあふれちゃっている。
もうね、こういうの大好きなの。

 

他には

 

文献目録

目録作成

こういう地道な作業が、他の人の研究を支えているのだ。

 

個人の思い出

個人的な思い出とともに

アンモナイトの展示だけど、「勤務して初めての年の資料整理で出会った化石」という、唯一無二の思い出が飾られている。

 

あの軽石

ここで遭遇するとはね

数年前(2021年だそうだ)に、南の海の火山が噴火して
そのときに出た軽石が日本の海を漂って
いろいろなところに漂着している、というニュースがあったことを
覚えている人は多いと思うのだけど

あれが、これですって。

そのことがあった直後にはよくニュースやなんかで取り上げられていたけれど
その後すっかり話題に上らなくなり

移住した北の大地で目にする日がくるとはね。
こういうものも収蔵するのか。

 

サケのぬいぐるみ

ぬい活ですね

本物のサケと同じ大きさと重さで作られたというぬいぐるみ。
精巧に、でも可愛く作られているけれど、それを持ち上げてよいというので
もちろん持ち上げた。

…お、重い!
サケってこんなに重いのか…!!

メスは約4キロ、オスは約5キロだという。
ごめんよ、しゃけまるくらいのイメージだったわ。

 

北海道日本ハムファイターズ公式オンラインストア|しゃけまる

 

他館の図録

図録がたくさん

地下にあるという図書室からは、所蔵資料の「全国の博物館が開催した展示会の図録」が紹介されていた。

中でも私が飛びついたのがこちら

いいタイトル

「The ご利益」

祈り系大好きなんですよ。

 

葛飾区郷土と天文の博物館で2023年の12月から今年の2月まで開催されていた特別展の図録だという。

東京…!
東京か…!

わたしその頃ならまだ東京にいたのに、
ぜんぜん知らなかったよ!見たかったよ!!

 

その地に住んでいる時には、
周りのこと見えてないものなのだな。

 

そうならないように、
北海道生活ではめちゃ周りを見まくって
興味のあるものや場所を見落とさないようにしたい。

 

害虫対策

最後、出口近くに
実験器具のようなものが置かれていて
これはガラスケースに入っているわけではないし
なんだろう

実験かな?

 

害虫対策か!

「!ものすごくベトベトします!」

 

そうだ。
博物館は展示するだけではなくて
それらを保存するのも重要な役割だけれど

その保存のための、地道な研究と努力。
虫から守ることって、すごくすごく大事なことのはず。

でも、そういう仕事ってあんまり表には出ない。
だけどそれは確実にあって、
絶対にないがしろにしてはいけないお仕事なんだよな。

 

そうか、今回わたしがこの企画展に興味をもったのは
「スタッフ一押しの収蔵資料や博物館活動を紹介する展覧会」、というサブタイトルだった。

 

博物館では、ほとんどのばあい
そこに展示されているものに焦点が当てられている。

でも、そこにはスタッフさんがいる。
黒子のような、プロフェッショナルなスタッフさんたち。

 

ふつう、そういうひとたちは
たぶん積極的に、あまり目立たないように活動していて、
目立たないこともそのプロフェッショナルさに含まれているようなところもある気がする(個人の感想です)。

 

でもわたしは、その人たちのことも知りたい。
どんな人たちがそこで働いていて
どんな研究をしていて
どんなことを大切にしているのか

そういうひとたちによって博物館が守られているのだということを知りたいのだ、きっと。

よかった。面白かった。来てよかった。
こういう企画って他のところでもどんどんやってほしい。
きっと見に来るひとも、作るひとも、絶対楽しい。

 

広いが、濃かった

早くも再訪を決意

で、帰宅後この記事のために
公式サイトを見ていて気づいたのだけれど

…わたしひとつ展示室を完全に飛ばしているな。
なんてことだ。気づかなかった。


でも大丈夫!(CV:吉高由里子
なぜなら私には年パスがあるから!!

もう何度でも行くぜ。待ってろ北海道博物館!!

 

www.hm.pref.hokkaido.lg.jp

 

 

 

Twitterから離れて2か月経った

旧なんて付けなくてもTwitterTwitterで通じるだろう。

f:id:miyanishinoaya:20231126185029j:image

iPhoneに公式アプリを入れて使っていた。

鳥のアイコンが変わるのが嫌でしつこくアップデートを拒んでいたのだが、ある日強制的に使えなくなってしまった。

その頃にはもう、まったく興味ない人のツイートや、目にするだけでもしんどくなるようなツイートが勝手に侵入してくることが、広告の増加なんかよりも圧倒的に嫌で、嫌で、それに加えて漏れ聞こえてくるイーロンマスクという人の考え方へのささやかな抵抗として、ああそろそろTwitter辞め時かな、なんて思ってはいた。

 

なので、きっぱりやめた。
とはならないのが私の可愛いところである。

 

きっぱりなんてやめられるわけないだろう。
フォローは20数名、フォロワーは10数名。リアルの知り合いは一人もいない。
この程度の私でも、日常の酸いも甘いもすべてTwitterと共有し、10年以上過ごしてきているのだ。

でも、とにかくその頃には、私の愛したTwitterとは様相が大きく変わってしまっていた。
そこで、私はiPhoneからの利用を諦め、PCからのみアクセスするという距離の取り方を試してみることにした。

 

そして2か月が経過した感想が、この記事です。

困ったこと

  • 速報性のある話題が検索できない

    ➡私は野球ファンなのですが、突然のトレードとか戦力外とか、その前兆とかの情報が他のメディアでうまく探せなくて歯がゆかった。公式発表が出たら各サイトで読めるんだけど、それを待つ間の心もとなさ。

  • 話題への正しい反応がわからない

    ➡某著名人の離婚の話があったけど、それを知った私の感想と、世間?の感想との答え合わせができなくてちょっと不安だった。が、これはよく考えれば答え合わせなんて全然必要なく、正しい反応なんてものはなく、それぞれが勝手に感想を抱いていればいい話だったので結果どうでもよかった。この「不安」と「答え合わせ」が、そもそものSNSの動力なんだろうな。

  • 猫ちゃんが見れなくて寂しい

    ➡猫ちゃんが好きである。が、身近に猫ちゃんがいない。ツイッターで猫ちゃん姉妹をフォローしていたことを思い出し、あの子たち元気かな…と思いにふけったりする。(時々PCで見に行く)

  • 推したちのツイートが見れない

    ➡戦力外とかトレードとかドラフトとかについて、推しの野球選手たちがリアルタイムでどう感じているのか知る機会がツイッター以外にほとんどなかった。有名選手だとそのツイートがネットニュースに転載されたりはするけど、そうじゃないんだよ。最推しはインスタやってないし。

  • 推しの動向がわからない

    ➡二軍の球場で入待ち出待ち写真をアップしてくれている方々がいてそのおかげで最推しの生存確認できてたんだけどそれが出来なくなったのが一番つらい(早口)

  • 推しの可愛さの瞬間を共有できない

    ➡ファンフェス中継を見ながら推しの可愛さにひとりで悶絶していたが本当は全世界と全同担とハッシュタグつけて共有したかった。プロ野球選手が本気でパワプロやってる姿ってなんなの好き(早口)

  • ラジオスターの動向がわからない

    ➡私の人生の半分以上を寄り添ってくれているラジオスターのツイートが見れないので、急な番組出演情報を取りこぼす。でも毎週のラジオは聴いているからいっか。

  • ふと思った些細なことをツイートできない

    ➡…いま例えとしてここに書くことが何も思い出せないくらい、「〇〇のときに××と思ったことをツイートしよう」が、いかに些細でどうでもいいことなのかを実感するな…。「あ、私いまこう思ったな。このことをツイートしておこう」が、実施できなくなったということ。

    最初のうちは「ああ、この気持ちのやり場はどこへ…」と途方に暮れたが、そもそもツイッターに投稿する程度のつぶやきなんて本来は自分の中にとどめておくようなもんだしな、それを全世界で一斉に表に出し始めたから面倒なこと増えたんじゃね?と思うなどしながら数日過ごしていたら「あ、私いまこう思ったな。このことをツイートしておこう」と思う回数そのものが減った。
    だいだい、私が「何かについてこう思った」ことを、知人友人ならともかくとして、知りたいと思う人なんていないだろう。しかし同時に、「そうはわかっているけれど見知らぬ誰かに向かって吐露したい気持ち」があることも、わかっている。でもそこまでの気持ちならPCを開いてわざわざツイートすればよい。
  • 活動報告ができない

    はてなブログのトップとか、デイリーポータルZとかに掲載してもらえたときの「載ったよ!」報告をするのにPCから入らなくちゃいけなくてひと手間増えた。それほど頻繁じゃないから大した負担じゃないけど、それよりもフォロワーさんに「こいつ宣伝ツイートしかしなくなったな」と思われるかもしれないことがちょっとだけ恥ずかしい、が、実際そうなので否定できない。

    ↓これとかね!

dailyportalz.jp

良かったこと

  • 心の平穏が保たれている

    ➡以前に比べてたぶん、という程度だけど。そもそも昔はツイッターなんてなかったんだぜ?それが今は、知らん人の知らんお気持ちを強制的に見せられて、それに心を乱されて。そりゃ分断も深まるよ。人間同士には適度な距離が必要。

  • 白黒つけなくてもいいんだな

    ツイッターでの議論を目にすると「私はどう思うか」の立場を表明しなきゃいけないような気がしていたけど、全然そんなことしなくていいんだな、と思えるようになった。ツイッターのみなさんは白黒はっきりつけるまで殴り合うけど、でも世の中とか人生って、そう簡単に白黒はっきりしないことの連続じゃん。なにかひとつの出来事があって、それに対して自分がどう思うかは、はっきり表明したい人や、しなきゃいけない人はそうすればいいけれど、少なくとも私はそんな立場ではないから、なにごとか思って、それが白黒はっきりしなくても、「まあいっか」と思うようになった。いいんだよ、私は私にできる範囲で、私が大事な相手に対して誠実であれば。

不思議なこと

  • ツイッターの仕様に興味がなくなった

    ➡当然といえば当然なのか?有料化だとかなんだとか、別にどうでもよくなった。有料の価格?広告の有無?知らん勝手にしろ。課金制にするなら思い切ってしてくれ、いっそすっきりやめられる。

  • 写真を撮ることが減った

    ➡お出かけしたり、美味しいごはんを食べたりしたけど、写真を撮るのが減った。おいしいごはんは記録に撮りはしたけど、事実確認みたいな感じでパッと1枚とって終わり。つまり私は、構図やら明るさやらあんまり気にしてなかったけど、結局ツイッターにアップすることを念頭に写真を撮っていたということなのか。意外~。実際、「ツイッターにアップしないから写真撮らなくていっか」と冷静に思うこともあったな。意外~。

  • なきゃないで平気

    ツイッター開かない日々なんて考えられない!と思っていたけど意外と平気。アカウントは消さず、PCからという手段を残してあるからかもしれないけど。

  • でもスクリーンタイムは減らない

    ツイッターの時間が減っても全体的なスクリーンタイムは減らない。何故。

結論

  • ツイッターから離れても今のところ生きてる
  • 推しの動向確認にはツイッターが大事
  • 時々PCから開くと余計なツイートに閉口する。「おすすめ」、まじでお前はなんなんだ。
  • でもスクリーンタイムは減らない。何故。

 

 

どこかにビューーン!で秋田にビューーン!

(このタイトルで大丈夫そ?)

 

「どこかにビューーン!」というJR東日本のサービスがありましてね、

 

dokokani-eki-net.com

 

ポイントがやたらと溜まってたので試してみたわけですよ。

そしたら思ってた以上に良い旅になったので、ここにご報告する次第です。

 

※「どこかにビューーン!」ってどんなサービス?ということはあんまり触れません。上記公式サイトや、他のみなさまがいっぱい書いているブログを読んでね。

 

申込から行先決定まで

最初に書いたとおり、申し込んだきっかけは「やたらとポイントが溜まっていたから」。
そしてシフト制の勤務において、希望を出したわけでもないのに連休+翌日遅番。

しかも同居人エスシも予定のないお休みだったという偶然も後押しして、「ねえ、どっか行かない?(申し込みに必要な)ポイント奢るから」と勧誘。

一泊二日でどこかに行くことにした。

 

JRの各サイト?各サービス?のログインやら紐づけやらのめんどくささをなんとか乗り越え(あれ、めちゃ大変ですよね?)、いざ申し込み。

 

最初に提示された行先候補4つはちょっとピンとこなかったのでその場でリトライし、二度目に行先候補として示された【郡山駅】【八戸駅】【秋田駅】【新潟駅】で申し込みを進める。

この4つのうち、どこが旅先になるかは4日以内にメールします、ということだったのだけど
2時間後にはもう行先決定のメールが届いてた。早っ。

 

しかもご丁寧に、「今後ネタバレメール届くかもしれないから早めに行先確認したほうがいいよ!(意訳)」とも書いてあって、こちらの楽しみを奪わないようにしてくれている。気が利くじゃんJR東日本

 

エスシと一緒に行先を確認したくていそいそと帰宅。

指定されたURLをクリックすると、新幹線のイラストとともにカウントダウンが始まって

「あなたの行先は…」

「秋田です!!」

この演出がかわいくて、エスシとひと盛り上がり。

こうして旅の行先は秋田県に決まった。


これが出発の10日前。

 

これがまず、わたしには新鮮だった。
普段なら、旅は遅くてもひと月前には予定を組むもの。

でも今回は行先決定から出発まで、10日しかない。
「とにかく急ごう!」と、その晩にはレンタカーとホテルの予約を完了。
翌日には図書館で秋田のガイドブックを借りてきて、計画を立て始めた。

 

秋田の知識

旅行が決まる前の、私の秋田知識。

なまはげがいる

・秋田犬がいる

・角館の武家屋敷というところは桜の名所

・有名な湖がある

・友人が秋田出身(なまはげは居ない地域だと言っていた)

 

以上。

 

しかもこれらは不完全で、

なまはげがいるところや、角館や、湖(田沢湖だ)の場所はわからないし、
それらの位置関係ももちろんわからない。
あとガイドブック読んで、「あー竿灯まつりって秋田なのか!」とか、なんとなーく見たことのあるビジュアルと秋田が後付けで結びついたりとかで、本当に私には知らないことが多いなと、つくづく思った。

 

まあいい。
知ってても知らなくても、
とにかく行くのだ、秋田に。

 

後から考えると、この勢いとスピード感が良かったのかもしれない。

怒涛の秋田

行くぜ秋田!

ここからは一泊二日の怒涛の秋田を畳みかけます。

 

角館!武家屋敷!

 

 

比内地鶏稲庭うどん

 

 

温泉!

 

 

田沢湖

 

 

秋田錦牛!きりたんぽ!

 

 

 

 

数々の絶景!

 

そしてなまはげ!!!

 

 

なまはげ

わたし最初、なまはげに対して斜に構えていた。

来訪神にはめちゃくちゃ興味があるのだけど、

なまはげの実演?が見られると聞いて、逆にがっかりしたのだ。
ショーにしちゃったのかよ、と。見世物にしちゃったのかよ、と。

だから「観光用の出し物でしょ」、と、大して期待していなかったのだ。

 

 

が。

ごめん、そしてありがとう。

なまはげ

なまはげ館」で基礎知識を学び、そのとなりの「男鹿真山伝承館」でなまはげ訪問を疑似体験できるのだけど

これがもう、とってもすてきだった。

 

藁ぶき屋根の古いおうち。(見とれてて写真撮り忘れた)
詳しい説明を聞かなかったけど、たぶん実際に住居として使われていた建物を移築したんじゃないだろうか。


年季の入った建物に靴を脱いで上がると、囲炉裏のある部屋に通される。
畳も使い古されたように歪んで、ランプは薄暗く、障子はやや煤けている。

 

そこに、なまはげがやってくる。

(実際はもっと暗いです)

思ってたんと違った。
すごい迫力だし、すごい面白いんだ。

 

「泣く子はいねがー」って言うんでしょ、と。
知っていたけど、それだけじゃないんだな。

なまはげ問答中の主人となまはげさん

家の主人といろいろ話すし、健康を気遣ったり可愛いところもある。
(家の主人はなまはげを「なまはげさん」と呼んでいて、それもなんだか可愛い)

シコを踏んだ時の畳の響きとか、動き回るときに藁の擦れる音とか、お面越しのくぐもった声が逆に迫力を増すこととか。

 

全然、知らなかった。
本当に私には、知らないことが多い。

 

namahage.co.jp


20分ほどのなまはげさんとの邂逅が終わると、私の頭の中はお詫びと感謝でいっぱいになっていた。

ごめんなさい、見世物とか言っちゃって。
ごめんなさい、ショーとか言っちゃって。
こんなにすてきな風習を残してくれててありがとう。
よそ者の私にも分けてくれてありがとう。


多少は姿を変えているだろうけれど、今でも大晦日には地域ごとになまはげがやってくるという。

こんなにすごいものが、現代まで残っているなんて、奇跡じゃないだろうか。

 

さよなら秋田

その後は秋田駅までわーーっと走って、レンタカーを時間ぎりぎりに返却。
(ガソリンスタンドが18時で閉まるなんて思っていなかったから最後の給油はできなかった。)

 

 

10分で夜ご飯を食べて新幹線に飛び乗った。
お土産は駅のコンビニで買った。

 

 

これで、最初から最後までスピード感あふれた旅の報告はおしまい。

 

 

 

秋田。

特別な思い入れもなく、憧れの地でもなかったからこそ、シンプルに訪れて、シンプルに景色と料理となまはげをそのまま受け入れられたのが良かったのかも。

どの景色も、どの体験も、まっすぐに私に飛び込んできた。

 

楽しかったなぁ、秋田。
いいところだったなぁ、秋田。